長野公演ゲストの秘密
3/29にはLonesome Invader Tourの長野公演があります。
昨年同様、市内の老舗ロック・バー、インディア・ザ・ロックにて今年も開催しますが、今回出て下さることになったゲスト、宮川良明さんと中島ひできさんのご両人について少々のご説明を。
現在、長野在住のこのお二人、75年にフィリップス・レコード(日本フォノグラム)よりたった1枚のアルバムと数枚のシングルをリリースしたのみで解散してしまったグループ「俄(にわか)」の元メンバーでありまして。
メンバーはこの宮川良明さん(Gt,Vo)と中島ひできさん(Gt,Fl,Vo)に、大枝泰彰さん(G,Pf)という3人組。
そのたった1枚のアルバム『俄芝居』は、現在CD化などもされておらず、たまにオークションなんかで取引されるのみ、というレア盤なんですが、メンバー3人のほか大野克夫(プロデュースも)、速水清司、原田裕仁という、当時のPYG〜井上堯之バンドの流れのミュージシャン達のサポートを受け、かなりクオリティの高い内容。
基本的には当時のフォーク系グループで、和製フォークならではのマイナーコードの叙情的な曲を聞かせる一方、アコギの16ビートカッティングでファンキーな一面を覗かせたり、時折出てくるフルートなどがちょっとジェスロ・タル的なプログレ感だったり、コーラスも駆使したり、一筋縄ではいかない多彩な音楽性。ガロと四人囃子とNSPの中間、みたいな面白さなんですな。ご当人達もCSN&Yやロギンズ&メッシーナをお手本にしていたそう。でも、この例えも40代以上にしか通じないか…(苦笑)
ワタシも中島さんからアルバムのコピーを送っていただいて、先日初めてじっくり聞かせていただいたんですが、非常に充実した録音内容にびっくりした次第で。
以前出ていた「喫茶ロック」シリーズなんかで再発できそうな感じ。
その後メンバーはみな音楽から離れ、ぞれぞれお仕事に就かれたそうですが、ここ数年、また演奏したりする機会が増えて来たとのこと。2005年の宮川さんのコンサートで中島さんがサポートしたり、新ユニットで演奏したり、長野県内での散発的な活動もみられるようになったらしいのです。宮川さんの娘さん、真衣さんもシンガーソングライターとして音楽活動しているのだそうで。そんなお二人が今回のワタシの長野ライヴのゲストに来て下さる、ということで非常に楽しみなわけですよ。
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さて、この件についてはもうひとつの事実が。
ちょっとプライベートな話ですけど、この「俄」の元メンバー、中島ひできさんは、ワタシよりも9つばかり年上なのですが、実は父親の姉の息子、つまり従兄にあたる人でありまして(笑)
うちの父親は自分が小学3年だった72年に病死してしまったので、父方の親戚とはわりと疎遠になりがちでした。従兄弟のひできさんとも、多分父親の葬儀のとき以来、もう36年くらい顔を合わせていなくて。大昔、東京でレコード出したりした従兄がいるという話は母親に聞いた事はあったんですけど、詳しいことは何も知らなかったんですよ。
それが、一昨年のある日、長野でライヴをやって打ち上げ中だった湯川トーベンさんから突如メールが来まして。
「観に来たお客さんに青山くんの親戚だ、っていう人がいて今一緒に飲んでるんだけどさー。ちょっと動画添付するね」
なんだそりゃ?と思って、送られて来た動画を見る。
「こんばんわ〜、陽一くん元気? 従兄のひできで〜す!」
とトーベンさんの携帯カメラに向かって話す中年男性。
しかし30数年ぶりでは顔がわかるハズもなく、だ、誰だっけこのおっちゃん…、
と頭の中が????状態になってしまったという(笑)
しかしその後、実家に戻ったときに連絡とり合って再会して、色んな話をしたりして、いや〜面白いこともあるね〜、なんてことになりまして。昨年9月の長野ライヴではローディーめいたことまでしていただいちゃったという(^_^;)
トーベンさんがいなかったらこの再会はなかったかもしれないんですよね。トーベンさんありがとうございます!(3/20のライブも楽しみ)
と、なんだかややこしい話になりましたけど、そんな複雑な人間模様(笑)が織りなす長野公演、小さなインディア・ザ・ロックの空間でいったい何が起こるのでありましょう。
どうです? ちょっと観てみたくなってきませんか?
みなさんぜひお越し下さいませ!