ここ最近、同世代の身近なミュージシャンが身体壊したりするという出来事がいくつか続いて、我々のような稼業における健康管理の難しさみたいなのを、あらためて痛感してまして。
こういう仕事は食事、睡眠など、どうしても偏ったり不規則だったりするものですけど、40代も半ば以降になってくると、体調にいろんな問題も出てきがち。ウチの場合なんかだと食事や生活に気を配ってくれたり、注意を促してくれる家族の存在が、そんなとき非常にありがたいところで、おかげさまでワタシも今のところ大きな病気にはならずに済んでますが。
しかしながら例えばライブミュージシャンだとライブやってなんぼ。ちょっと具合悪いからって休んでいてはおまんまの食い上げ。基本的に日銭稼ぎの世界ですから、倒れる寸前でだましだましやってるような人もけっこういると思うんです。好きで飛び込んだ世界とはいえ、保障なんかもないわけですし、国保とか生命保険に入ったりするくらい(入ってない人も多いでしょうけど)。元気なときはいいけど、非常に危ういところに立ってる感じはしますよね。まあそれはミュージシャンに限らず、フリーランスの人みんなそうでしょうけど。
昔、元フェイセズのロニー・レインの難病が発覚したときなんかは、クラプトンやストーンズの面々など多くの音楽仲間がベネフィット・コンサートを開いて治療費などの支援をした、なんていう話がありましたけど、結局そういうところに頼らざるを得ない場合も多かったりして。倒れちゃったらみんなでカンパ、みたいな。
「アーティスト」でござい、なんて顔してても、そもそもが裏稼業というかヤクザというか、昔は河原乞食なんて言葉もございましたが(今はこれ禁止用語…?)、別になくても困らないというか、まあそんな職種ともいってもよくて。
浮き沈みが激しく、人気が落ちてお客さんが来なくなれば無職みたいなもんですから、あっという間にホームレスもあり得る。ちょっとくらいの才能があっても、それだけで生きて行けるわけもなし。世の中においては、ただ遊んでる人、と思われる事も多いし、あそこの家の旦那さん、昼間っから働きもしないでギター弾いて歌ってたわよ。いい気なもんよね〜、不動産でも持ってんのかしらね、みたいな(^_^;)
もちろん普段からの節制は、自分が商品である以上義務であり責任ではありましょう。商品管理、品質管理ってことですもんね。しかしそれでも、せめて安心して仕事ができるようなシステムなりなんなりがあればなあ、なんてことは漠然と思ったりするんですけどね。ではどうすれば良いかというと、なかなか難しい問題なのはわかっているものの、近頃ちょっとそんなことを考えさせられることが続いたもので。
なんか景気の悪いハナシになっちゃいましてすいませ〜ん…。